その症状要注意!?猫の慢性腎不全

もともと猫は水分をあまりとらない動物ですが、夏が終わり、涼しくなってくると水を飲む量が減ることがあります。このとき腎機能が落ちている猫は、老廃物が濾過されずに体内に溜まってしまい、腎臓病が進行してしまいます。夏の終わり〜秋頃は特に注意して見てあげて下さい。



どんな病気?

腎臓は体内の血液を濾過して、老廃物をおしっことして排泄するという大切な働きをしています。
何らかの原因によって腎臓の組織がが少しずつ破壊されていき、長期間にわたって腎臓の機能が低下していく状態が慢性腎不全です。
猫は普段から水を飲む量が少ないため、腎臓に負担がかかりやすく、慢性腎不全になりやすいとされています。年齢に関係なく発症しますが、7歳頃から増加し、10歳以上になると発生率が急増します。


こんな症状は要注意!!

●水をよく飲むようになった ※

●おしっこの量や回数が増えた ※

●食欲がない

●体重が減った

●毛づやが悪くなった

●口臭が気になるようになった(アンモニア臭)

食欲がなくなったり、体重が減ってくると飼い主さんも「おかしいな?病気かな?」と気づくことが多いと思います。

しかし、「水をよく飲む」、「おしっこの量や回数が増える」といういわゆる「多飲多尿」の症状に特に注意してください。

この「多飲多尿」は他の症状に比べて早期に出てくる症状です。この頃には食欲もあり、元気に見えることが多いので症状を見落しがちです。「食欲がない」「体重が減った」というような目立った症状が現れる頃にはすでに重症ということが多いです。
普段から飲み水の量やトイレの状態をチェックして、「多飲多尿」かもしれないと思ったら病院に相談してください。


慢性腎不全の治療

腎臓の組織は一度壊れると元に戻ることはありません。慢性腎不全の治療は、残された正常な組織を守り、病気の進行をできるだけ抑えて、症状を緩和することが目的となります。

対症療法として点滴治療(毒素がたまってしまった血液を薄めて体外に尿として排出させます)や投薬(降圧剤・リン吸着剤など)を病気の進行度合や症状に応じて行います。状態により、腹膜透析を行う場合もあります。


食事療法では食事中のタンパク質、リン、ナトリウムを制限した上で必要なカロリーを効率的に補給することができる療法食があります。食事療法は飼い主さんの協力が不可欠です。なるべく早期から療法食をあげることが勧められています。
慢性腎不全用の療法食も、ドライタイプ、ウエットタイプ、味が異なる物など色々ありますので、好みのものを探してあげましょう。



早期発見・早期治療には健康診断

腎臓の組織は一度壊れると治療をしても元には戻りません。慢性腎不全は治る病気ではありませんが、治療によって病気の進行を遅らせ、辛い症状を取り除くことができます。そのためには早期発見・早期治療が非常に大事です。


慢性腎不全は病気がかなり進行してからでないと症状が出にくいため、健康診断などで定期的に検査をすることが早期発見・早期治療につながります。少なくとも年に1回は健康診断を受けるようにしましょう。


きし動物病院では、猫ちゃんの健康診断キャンペーンを実施中です。キャンペーン期間中は通常の約半額で検査できますので、この機会に年齢に応じた検査をぜひおすすめします。



お家でできるケアと予防

1.水分を十分にとれるようにしましょう

慢性腎不全になると必要以上の水分がおしっことして出てしまい、脱水を起こしやすくなります。いつでも新鮮な水が飲めるように用意してあげましょう。何カ所かに分けて置いてあげると良いでしょう。水分を十分にとることは腎臓病の予防にもなります。


2.食事に気をつけましょう

腎臓に負担をかけないように、慢性腎不全用の療法食に切り替えましょう。予防のために普段から、タンパク質やリンがたくさん含まれている食事を与え続けないようにしましょう。ドライタイプよりもウェットタイプの方が水分量が多いので半分ずつあげるのも良いでしょう。
食欲がないこはやせないことが一番大切です。食べて体力をつけることが治療の基本になります。食べることを重視しましょう。


3.様子をしっかり観察しましょう

慢性腎不全は徐々に進行していきます。病院での定期的なチェックに加えて、飼い主さんが日頃から注意深く観察することで、病気の進行に早めに気づくことができます。様子がおかしい時や、気になることがあれば、早めに受診してください。

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